オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2026年1月

第34回足場工事雑学講座

皆さんこんにちは!
奏和工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

落下・転落防止の総合対策

 

墜落・落下は低頻度でも致命的。だからこそ、物理(設計)→運用(手順)→教育(習慣)→監視(数値)の“四重防護”を重ねて効かせます⚠️
事故は「1つのミス」より「穴が重なった瞬間」に起きます。先行手すりが無い、二丁掛けが徹底されていない、開口が開いたまま、点検が形骸化――この“重なり”を潰すのが実務の安全です。本稿では、人・物それぞれのリスクを設計・装備・動線・救助で具体化し、48hで是正する体制まで落とし込みます

 

1|人の墜落を止める:先行手すり×二丁掛け×階段
まず組立・解体の「無防備時間」を消します。先行手すり/先行床を標準化し、水平手すり・中さん・幅木の連続性を死守。途中で切れる箇所があると、そこが“落ちる入口”になります
次に、墜落制止用器具は二丁掛けをデフォルトにします。掛け替えの瞬間にフリーになるのが最大リスクだからです。さらに重要なのがクリアランス設計。
**落下距離=ロープ長+伸び(ショックアブソーバ)+遊び − 足場高さ(余裕)**を見込んで、下部構造物や地面に到達しない設定にします
「付けてるからOK」ではなく、「落ちても止まる」を設計する発想が必要です。
昇降は原則階段ユニット。はしごは例外にし、使う場合は3点支持+確実な固定、乗越し部の“転落縁”をなくすディテール(手すり位置、出入口幅、踏み面)まで詰めます。

 

2|物の落下を止める:二重化・常時閉鎖・合図者
落下物は作業者だけでなく第三者災害に直結します。基本は「落とさない仕組み」を標準装備にすること。
工具ランヤードは全員常備を徹底し、カラビナの向き・掛け替え手順を統一します。手順がバラつくと“外れやすい掛け方”が混ざります⚠️
荷揚げ開口は最重点。ルールは単純で強いものにします。
開口は常時閉鎖+合図者配置。開けるのは“作業の瞬間だけ”。誰が開け、誰が監視し、誰が閉めたかまで運用で固定します
踏板の継目や隙間・段差は“落とすトラップ”。人が少ないゾーンへ移設し、幅木を連続させて落下ルートを潰します。

 

3|救助・医療連携:訓練で身体に刻む⛑️
万一に備えるのが救助計画です。吊り下がりは時間が勝負なので、四半期ごとの救助訓練で手順を身体に入れます。
想定は、吊り下がり救出、脊柱保護、止血、熱中症併発まで。現場は複合事故が起きます
医療連携は事前が9割。最寄病院・救急と搬入ルート、搬入条件(夜間、狭路、ゲート)を共有し、夜間用の非常照明・救命具を常設します

 

4|監査・IoT:速さを作る仕組み
点検は「やった証拠」が残る形に。点検タグの色替え、トルクレンチ写真で実施証跡を残します
ウェアラブル等の導入は、必要性とプライバシーを吟味し、目的(転倒検知・立入検知など)を限定して適用するのが現実的です。

 

5|KPI:安全を“運用指標”に
安全は気合では維持できません。
ヒヤリ→是正→横展開を48hで回し、開口常時閉鎖遵守率、ランヤード着用率、救助訓練参加率を掲示して“当たり前”にします✅

 

6|ケース:タイトな商業立地の改修
先行手すり全面採用、開口は二重養生、ランヤードは二丁掛け、合図者常駐。結果、墜落・落下ゼロ/工程遵守を達成

 

まとめ:落下・転落対策は重ね技
先行手すり・二丁掛け・常時閉鎖・合図者・48h是正――これを“習慣”に落とし込み、ゼロ災を実装します✨

 

奏和工業では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

詳しくはこちら!

第33回足場工事雑学講座

皆さんこんにちは!
奏和工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

養生の科学:防音・防塵・飛散防止・景観配慮

 

養生は“周囲と未来への約束”。足場の安全・剛性に加え、音・粉じん・臭気・水・視界の扱いで現場の評価は決まります。仮設=一時的だからこそ、ゼロ越境(敷地外へ負荷を出さない)を設計・運用・監視の三層で実現する必要があります。本稿では、防音・防塵・塗料飛散・汚水・景観・心理的安全を、物理×運用×KPIで“科学的に”捉え直します。

 

1|防音:音源→伝搬→受音の三層対策
音源:締結は“衝撃最小の順序”(仮締め→本締め)。ハンマーは低反発保護を装着、静音コンプレッサ・ゴムハンマーを併用。発生音dBを朝礼で共有し、**“良い音”**を基準化。
伝搬:防音パネルは“面連続”が命。僅かな隙間でも効果が大きく低下するため、3mm以下を基準値に。反射・回折を意識して角部は2重化。
受音:学校・病院・在宅勤務エリアは、時間帯制御(10〜12時/14〜16時に騒音作業を集中)+事前周知。閾値超過時は即静音タスクへ切替する運用を標準化。⏱️

 

2|防塵・飛散防止:粒径別に“源”を抑える
粒径:PM10/2.5で対策を分ける。研磨・ケレンは局所集塵+活性炭フィルタ、高所ミストで落下前に捕集。乾燥時は散水ノズル角度を風向に合わせて微調整。
メッシュ:通気と捕集のバランス。海沿い・ビル風帯はメッシュ率を下げ、控え密度UP+風抜きスリットで“帆化”を抑制。区画ごとに可変設定し、一律全面張りの固定観念を捨てる。️
材料管理:粉体・シンナーは二次容器+受け皿、搬送はフタ付で飛散ルートを断つ。

 

3|塗料飛散・臭気:ゼロ越境の手順
風速:5m/s超で吹付は原則延期。面→点の順に塗り、風下面から着手。臭気の強い材料日は風下の生活エリアへ配慮し、作業半径を短縮。
回収:受け皿勾配で回収→沈殿→中和→放流。pH・SSは簡易測定でログ化、日次掲示。

 

4|汚水・泥濘:水の“道”をつくる
仮排水路・U字溝・土のうで水路を先につくる。泥落とし養生を足場下に敷設し、道路は水切りで越境ゼロ。雨後は砕石敷増しで動線を確保。

 

5|景観・心理的安全:視界の設計
色:メッシュは中間色(グレー・グリーン)で圧迫感を下げる。
掲示:工程・緊急連絡・苦情窓口・環境値を“やさしい言葉”で掲示。見える努力が不安を減らす。
防犯:夜間は侵入防止(梯子外し・鍵付きゲート・照明)の徹底。

 

6|KPIと監視:測る→見せる→直す
粉じん(PM2.5/10)・騒音LAeq・振動を簡易計で常時ロギング。閾値は現場毎に設定し、超過時は自動で作業切替アラート。
掲示:門前とWebに日次グラフを掲示。**“やっている”**を可視化し、苦情前の不安を未然に解消。
是正:**48h以内100%**をKPIに。是正スロットを工程に内蔵。

 

7|ケース:商店街隣接・RC5F改修
防音パネル+メッシュ可変+上層ミスト、迷惑時間帯カレンダー、朝夕清掃見える化で苦情ゼロ/工程遵守98%。
まとめ:養生は“コスト”ではなく“信頼投資”。物理×運用×KPIでゼロ越境を実現し、街に愛される現場をつくる。

 

奏和工業では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

詳しくはこちら!